校長室の窓から

晴天の入学式
2021/04/07



2021年度入学式

式辞

 新入生のみなさん入学おめでとう。初々しい若葉のようなみなさんを迎えることを教職員及び在校生たちが心よりお待ちしていました。
そして保護者のみなさま、お子様のご入学おめでとうございます。今日は保護者の皆様も参列しての式を挙行できて大変うれしく思っております。そして、コロナ禍での受験という大変な経験をご家族で乗り越えたことを心よりお喜び申し上げます。学校見学もままならない状況において、本校と出会い、入学されたご縁に深く感謝いたします。
 創立者岡田日帰上人は、五重塔を建てるのではなく「人の心にこそ塔を建てよ」とした。そして、教育理念を「生命の尊重・慈悲・平和」とする東京立正に入学したみなさんの未来の話をしましょう。ここはみなさんの未来をつくる場所です。
「部活動も勉強も頑張りたい方」
結果は欲しいだろうけれど、その途中過程こそ大切にしてほしい。日々の積み重ねなくして小さな成長も起きなければ、突然の大ジャンプも起きないのです。すごいことじゃなくていい、小さなことを続けましょう。
「友達を作りたい方」
あなた自身がかけがえのない唯一無二の存在です。そして、同じようにあなたの周りにいる人も代わりの利かない人だと気づきましょう。まずは自分をあきらめることなく、そして仲間を誰一人としてあきらめないという意志を持つことです。
「新しいことにトライしたい方」
最初からできる人なんていないのです。トライした結果うまくいかなかったとしても、その中からヒントを見つけたり、もう一回という気持ちがでてくればいいのです。委縮することなく、誰かに気がねすることなく、のびのびいきましょう。あなたの挑戦も失敗も応援してくれる場所がここにあります。
「今までよりも視野を広げて、色々な発見をしたい方」
まずは今ある当たり前に、本当にそうだろうかと疑問を持ってみましょう。テレビでいっているから、ネットでいっているからではないのです。私たちの現代文明は様々な問題提起から生まれたし、未来の当たり前は、そうやってみなさんが作っていくのです。また、物事は多面的にできていて、時代や人によっても見ているところは違います。右からだけでなく左から、上からだけでなく下から、中からだけでなく外からという変化をする勇気を持ちましょう。
「戦争や紛争のない世界、地球環境を守り続ける世界にしたい方」
小さなことから大きな違いが起きることを信じましょう。いきなり全世界のことはできなくても、このクラスのことから始めるのです。正しいことを、人を傷つけることなくできたなら、きっと世界を変える一歩となっています。また、本当に世界に出ていくことだって可能です。中学生はカナダへ、イノベーションコースはカンボジアへ、希望者はオーストラリアへというプログラムが用意されています。海外へいくことが許されるときが来たら、是非世界をその目で見てきてほしい。さらに、今年からアメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアの70の大学と推薦入試提携を結ぶことができました。これによって全生徒に海外大学への道も開けました。東京立正の生徒たちが、世界の仲間とともに、この地球を守るためにも、まず・
・教室のことから始めましょう。

結びになりますが、中学・高校は、大学へ進学させるための途中教育機関ではありません。その年齢・学年・仲間としか経験できない大切なことを学ぶ場所です。たとえコロナの時代であったとしても、我々はその大切なことをあきらめたりはしません。それらがやがて根をはり幹となって、つぼみを膨らませる源になると信じています。

さあ土も水も肥料も太陽も北風も、準備万端です。
東京立正であなたの花を咲かせましょう。

令和3年4月7日
東京立正中学高等学校
校長 梅沢辰也

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